銀河鉄道の父

とても悲しかった。 役所広司、菅田将暉、森七菜が、みな素晴らしかった。 おじいちゃんの死に対して、ビンタとともに「綺麗に死ね」ということが、愛情であることが衝撃的なシーンだった。 丈夫な身体で、誰かのために生きたいと願うこと。ろうそくでランプ…

自由な発想

例えば、私は席替えが好きだった。 だから時々、世界規模の席替え制度があったらとっても楽しいのに、って思う。ある日突然、強制的にお隣さんが変わり、全然知らないその人と否応なしにかかわるようになり、その魅力を否応なしに知る。 私の好きな小山田壮…

すべてがFになる

小説、すべてがFになる、を読んだ。 作者の頭の良さがよくわかる、理系ミステリー。 私の頭はたぶんとっても文系で、それゆえに数学とか物理とかデータ分析とかを、純粋に楽しんでいる人を見ると、少し羨ましくて魅力的に見える。視界に映っているのと本当に…

風の影

小説、風の影を読んだ。上下巻の長い小説である。スペインの作家、カルロス・ルイス・サフォンの代表作。 実は最初にスペイン語の原文を買って、表現の複雑なところが理解できないのがはがゆくて、途中で日本語で読んでしまった。 こんなにも奥が深くて、壮…

男友達

本、男友達を読んだ。 うーん、ちょっと、都合が良すぎる気がする。そんなにも自分だけを特別扱いしてくれる、都合が良い男友達というのは、実際にはそんなにいない気がする。 だけど、確かに男友達というのは、なんだかずるい響きだ。だって友達なら友達で…

いちご同盟

本、いちご同盟を読んだ。 無理して生きていたって みんな結局死んでしまうんだ ばかやろー 若い頃、こんなふうにわたしたちは、 残酷なまでの澄んだ目で、世の中の真理に気づいてしまったりしたんだよな、って思う。 それをだんだん薄めて、鈍らせて、ひと…

マグノリアの花たち

映画、マグノリアの花たちを見た。 最初の30分は正直、全然掴みどころがなくて、入ってゆけなくて、いったいここから面白くなるのだろうか、と疑問に思っていた。だけど中盤の突然のシリアス展開と、そこからのブラックユーモア&女たちの応酬はなかなか見応…

JUNO

映画、JUNOを見た。 なんたって、主人公とその友達が魅力的だった。自分の目で人のことを見つめて、自分の好きなものを主張する。一般的にはださいと言われるような人、おかしいと言われるようなこと、堂々と、奔放に、自分の言葉で、自分の責任で動いていく…

ひっこし

引っ越しといえば、 Helsinki Lamba Clubのバンドの「ひっこし」という曲が一番に思い浮かぶ。 ちょっとビートルズを彷彿とさせるような懐かしいメロディと、「ここで息ができないなら、海の底へひっこそうか」という提案が大好きである。 これがプロポーズ…

よっぱらい

ゆらゆらのよっぱらい ぽかぽかのよっぱらい いつもよりすこし、温度が高いのさ くらくらのよっぱらい ふわふわのよっぱらい 今日はなんだか言ってしまいそうさ 今まで誰も言えなかった本当のこと この星の奥底に沈む真実 きみだけに打ち明けてしまいそうさ …

ちょっと思い出しただけ

ちょっと思い出しただけ、の映画を見た。 池松壮亮と伊藤沙莉、どちらも魅力的。 会話のリズムが、独特。 何気ない会話の中で、どこにでもある、飽きるほど繰り返されるような会話の中で、 ふと、ああこの人しかこんなことをこんな風に言わない、ああこの人…

四畳半神話大系

ずっと前に、気になってた人からおすすめされて、ずっと気になって今になって読んでみた。 ちょっと長いけど、淡々とユーモラス。くだらないけど文章は知的。 万城目学の、鴨川ホルモーに通ずるような、学生の怠惰で意味がわからない日々のテーマが気楽。 好…

世界で一番明るい屋根

世界で一番明るい屋根、映画を見た。 ちょっと不思議で、とってもきれいな映画だった。 星ばあの、時間は気持ちよく使え、という言葉が印象的だった。 子どもの頃、はやみねかおるの夢水清志郎シリーズを読んで、「赤い夢」を自分はいつまでも見るのだと強く…

さみしさ

「だれもいないからさみしいのではなく、 だれかがいないからさみしいんだよ。」 本当にそう思う。 1人でも、私は楽しくやってきた。 だけど、その時その場所に、きみがいてくれないことが本当にさみしい。 一緒に顔を見合わせて、その瞬間を確かめ合うこと…

エレベーターボーイ

昨日図書館に行った。 雑多なビルの3階にある小さい図書館。 本だけ返して、何も借りずにエレベーターに乗って帰ろうとしたとき、1階から乗ってきた男の人が先に降りてきた。 すれ違って中に入って1階のボタンを押そうとしたとき、すでにボタンが押されて…

日曜日

日曜日は、朝起きたときからちょっぴり切ない。今日が終われば、明日は月曜日だって、どこかずっと心のすみっこで思いながら、そんなことはおくびにも出さずに、せっかくの日曜日を満喫しなければならない。 引越の荷物を、ちょっとずつ運びながら、半分くら…

サーカスナイト

よしもとばななのサーカスナイトを読みました。もう少し、自分の心にゆとりがあるときに読んだらよかった。人がたくさんのエネルギー労力をかけて作り上げたものを、自分のもてるせいいっぱいの感受性で受け止められないとき、少しうしろめたくて残念な気持…

はじめる

ブログを始めてみます。 といっても、今まで紙に書いてたことを、ここに書くようになるだけなのだけど。 東中野のポレポレにて、考え事をしています。もうすぐ双子とその恋人と、きりたんぽパーティーが始まるため、私はきりたんぽ求め、引っ越しの準備を投…